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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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BSドキュメンタリーから

夕べ見たBS海外ドキュメンタリーのひとつが,
フィンランドの教育についてのルポだった。

教育学の斉藤学さんが,教育制度改革の中心人物だった人物に
(フィンランドの人の名前は覚えにくくて,もう忘れてしまった)
インタヴューしていた。

フィンランドでは徹底した機会の平等を実現している。
日本のいまむかっている教育の場合は,「落ちこぼれ」たら自力で這い上がる
チャンスくらいはあたえましょうというもの。
それに比べて「おちこぼし」をそもそも作らないという考え方はまったく
逆方向だ。

「落ちこぼし」をつくらないために,教員の研修が義務付けられているが
その研修も,たくさんの時間を使って切磋琢磨するという理想的なすがた。
自主的に開発した教材による教育の内容が大事だという,教員の自由を認めた
うえでの研修は,モチベーションをあげるにはとてもいい。
それは教員にとっても,子どもにとっても。

読書を重視して,本から学ぶことを子どもから大人までが実践している。
そのための図書館の充実ぶりは,うらやましい限り。

パソコンも,使い方を教えるという日本の発想ではなく,
さまざまな教科を学ぶ上で実際活用していく中で学ぶという合理性。

本の文化とパソコンの文化を使いこなしていくリテラシー教育という
考え方がはっきりとうちだされている。

現在の情報の洪水のなかでは,もっと速度を落とした学びが必要だという
元教育大臣の話は,うなずけるものがある。
彼は,教育は学校のためのものではなく人生のためのものという格言を
最後に紹介した。

筋の通った教育観とそれに基づく展望の下,政策を進めた彼と,そういう人物を
つくりあげたフィンランドから学ぶところは大きい。
by KATEK | 2007-02-13 22:06