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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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希望を語れ

アメリカの現状がこんなにもひどいものとは知らなかった。
ジョージ・オーウェルの『1984』を上回るかもしれない。

堤未果 『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』 海鳴社 を読んで。

アメリカの多くの人たちが,きわめて少ない情報に動かされていること。
娯楽とスキャンダルはテレビやビデオから。
あとは教会。
文字の文化はかなりせばめられているようだ。

その反対に,個人情報を警察と軍が中心に徹底的に集めている。
反政府活動をしようとする人は,ほとんど「ねらわれている」。

9・11について,あのビルの崩壊の仕方は人為的なものではないかと
公表した人物はその後どうなったか・・・
恐ろしい。

北朝鮮がファシズム国家だというなら,
考える自由や,表現の自由を奪っているアメリカもおなじレベルとしか
思えない。

アメリカの現状に悲観的になって,カナダに移住する人も増えているとか。

そりゃそうだ。
アメリカの人びとのひとつのネックは医療制度。
歯の治療をしようとしただけで,多重債務者になり,はてには
ホームレスなんて社会には住みたくないもの。

日本はまだ,国民皆保険制度がかろうじて成り立っているから,
病気だけで,転落することは少ない。
ただ今後のことはわからないけれど。

病気になることが恐怖になってしまっているアメリカ。
国民の5人に1人が,国民保険に入っていない。
国民皆保険を導入しようとする政治家に圧力をかけているのは・・・
下痢で簡単に子どもが死んでいくアフリカと,背中合わせだ。

学校の中にも軍は入り込んでいる。
「落ちこぼれゼロ法」というものができたという。
低学力の子どもと貧困家庭の子どもは,自然に軍隊に
近づけられていくしくみといっていい。

あとは,ゲーム。
アメリカ軍の強さや正義や格好のよさが注入されていく。
もちろんこのゲームをやるにはお金はかからない。

こんな話を聞いたら,わたしだったらもうげんなりすてしまうだけ。

でも,この本には5人の「闘う人」の活動がレポートされている。
「希望」を捨てちゃいけないって,みんながいう。
シンディ・シーハンさんを含め,高校生もいる。
決して,力をもった政治家ではない,どちらかというとマイノリティ。
彼らは希望を捨てない。

今の日本だって,感じているより個人情報は抜き取られあつめられ,
危険な状況にはなってきつつあるだろう。
がんじがらめになる日も近いかもしれない。
でも,希望をもつことはできるんだ。

ブログが希望ををつなぐツールになってくれることを望む。

それから,コメントしてくださっている皆さん。
お返事少しお待ちください。
エントリーでせいいっぱいで・・・
でも感謝です。本当に。
by KATEK | 2006-11-18 22:05