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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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すくっと立つ。つぶやく。

何ヶ月かぶりで,野口体操のメンバーと会った。
体操はまだちょっとかなという感じがしたので,
メンバーの一人の還暦のお祝いにだけ参加した形。
日本庭園を小さくしたような,きれいなお庭にアメリカ芙蓉が咲いていた。
百日紅ももう花をつけている。
夏本番だ。

体操の先生とのはなしは,坂東玉三郎がいかにすぐれているかという方向に
進んだ。
歌舞伎座での公演。
玉三郎は,つぶやいているのに声がはっきりと伝わってくる。
これはすごいことだと。

すごーくよくわかる。
相手に届かせることば・息というのが,単なる声の大きさではないということ。

わたしはそんなことは到底無理。
授業も,大声を出してばかり。
さらに,声をのどから出しているので,のどがすぐ痛くなってくる。

具体的にどうしたら声が相手に届くのか,これは技術と立つという基本・息をするという基本が
からだと理屈をとおしてわからなければできない。

人間が立つということは本当にすごいことなんだと思う。
立っていること,そこにひとつの命が存在しているというゆるぎない事実。
立っているだけで,「いる」って生徒にわかってもらえたら,どんなにすばらしいことだろう。

前に,人通りの多い道の向こう側に立っている女性がいた。
住職といういでたち。
そのひとだけが,その空間だけが,際立って見えた。
気負わず,すっと自然に立っているだけ。
でも,すごい存在感なのだ。

そんな立ち方ができたら,気持ちもずいぶん変わっていることだろう。
悲観もせず,大いなる希望にもすがらず,その人の大きさで自足できるということ。

いつかしっかり立ってみたい。

今日は,リッキー・リー・ジョーンズのボーカルが流れています。
わたしの大好きな歌手の一人。
とっても個性的な人。
by KATEK | 2006-07-30 22:24