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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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母の声。

また投稿しなくなってしまった。
毎日なんだか気力がそがれる。

でもやりたいことはいっぱい。
だからまぁいいとする。

久しぶりに実家に電話した。
具合が悪いまま家に戻された母は,電話に出るのも
しんどそうだったので,電話をなかなかかけられなかった。

電話に出た母の声。
ずいぶんはりがもどっていたので,うれしかった。
半分は,もう元気な声を聞けないままになるのかなと
覚悟はしていたから。

ただ血痰がでなくなって,声を出すのが楽になって10日ほどたつ
と聞いて喜んでいいのかどうなのか迷いが出る。
7月からつい最近まで血痰が出続けていたということではないか。
こんなに長い間,病院にも行かずだったということで・・・

母が「元気に」なったら,すぐに父が寝たきりになったという。
トイレに入ったら,そのまま歩けなくなったのだそうだ。
今では食事もベッドまで運んでいるらしい。
もちろん介護しているのは母。

父は息子から邪魔者扱いされていることに気づいている。
動けた時は,危ないから動くなと言われ,動けなくなったら
母に世話をかけるといって。

父は動けなくなることで,愛情を確かめたかったのか,
それともこのまま静かに逝きたいのか,
ともかく父の居場所がないことは確かだ。

母より先に父が逝ってしまうかもしれない。

父のやってきたことはあまりに無責任なことばかりだ。
だから父に対して怒りの感情を家族がもつのは,しかたない
ともいえる。
でも,もうそれは過去のことで,今は家族がニコニコして
暮らせる条件を探すのが一番のはずなのに,そうはならない。

わたしは7月以来,あの家族から半ば追い出され,口を
出せない状態のままだ。
もうあそこに帰る気もない。

そんなことを思いながら,さっき
『ウンコ・シッコの介護学』(三好春樹)を読み始めた。
三好さんの本はもう何冊も読んでいるけれど,また
今読むとため息が出るのと同時に覚悟ができる気がする。

父も母も逝く時は少しでも微笑んでいてくれますように。
by KATEK | 2011-11-04 21:06