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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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ぞうはにんげんよりえらい

近頃,詩を読む機会が減ってきたみたい。
今日は雨降りなのに,朝から調子がいいような予感。

ってことで,雑誌『飛ぶ教室』から谷川俊太郎さんの詩をご紹介です。


        ぞうとぼく

 ぞうはおもっているとおもう
 ぼくにはおもいもつかないことを
 はなをぶらぶらさせながら

 ぞうはきいているんだもの
 ぼくにはきこえないいろんなこえを
 いわやくもやきのねっこのこえなんかをね

 ことばをはなさないから
 ぞうとはなせないのがくやしいけれど

 ぼくはぞうにはほんとのことしかいわない
 ことばじゃなくきもちで
 あのちいさなめをみつめて

 ぞうはなんにももんくをいわない
 いつもゆっくりいきていて
 しぬときにはこわがらずしずかにしぬ

 ぞうはにんげんよりえらい


詩の読み方をわたしはしらない。
詩の奥深くにはいっていくことがなかなかできない。
だから,「簡単な」詩のほうが響いてきやすい。
でも,何回も読むとどっちがむずかしいのかよくわからなくなる。

この谷川さんの詩も,ひらがなばかりでかんたんそうだけれど
けっこうしっかり読ませられる感じがする。

句読点が使われ,余白で書き割することをしなくなったこと,とか
ことばについての深い思いもあるんだろうな。
でも,それについて考えるのはまた今度。
by KATEK | 2007-03-30 08:19