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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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不都合な真実

アル・ゴアの宣伝か・・・と思っていた『不都合な真実』
本にもなっているが,映画に出てくる彼は新鮮だった。
「知っているつもり」が価値あるものを見過ごすことにつながると,反省。

地球温暖化に警告を発しているというのは,彼の単なる選挙戦術
ではなかったのだ。

アル・ゴアは,学生の頃に,温暖化の危険性を予測していた学者の下で,
学んだ。だから彼の活動には下地があった。
彼はアメリカ各州を始め,世界各国でスライドショー(講演)を続けている。
話も魅力的だが,そこに出てくる写真やアニメ,統計が説得力を増している。

キリマンジャロやヒマラヤの氷河がどんどん溶けてきて,今や景色も
数十年前とはまったく違ったものになっている。
ハリケーンが巨大化してきた現実。
それにもかかわらず,アメリカという国は京都議定書を批准していない。
温暖化を信じていない人が多いというのだ。

そんななかで,諦めるなというメッセージを鮮明にうちだす。

多くの人は「否定から絶望」にという考えを持ってしまうけれど,
絶望する前にふむべきステップがある。
そう語る彼は,力強い。
わたしにも力を与えてくれるような気がした。

彼が1000回以上の講演を行ってきた背景には,息子の事故が関係している。
息子は6歳の時事故にあった。
生きるか死ぬかの状態の1ヶ月。
その間息子につきっきりで過ごしたゴアは,
「かけがえのないもの」がなにか,
「自分がしなくてはならないこと」はなにか,
その時にはっきりわかったという。

かけがえのないもの=息子
             =地球そのもの だった。

大統領選でブッシュに負けた時も,大きなショックを受けている。

けれど,そのことがさらなる勉強と訴えかけにつながっていった。

人に伝えることに対して真摯であること。
地球環境を守ること。
自分のやるべきことは何かというテーマに誠実にむかうこと。
そういったことが,フィルムから伝わってきて,映画のよさがわかった。

温暖化の問題は単なる社会の知識ではない
そのことといっしょに,絶望の前に踏むステップがあること
そんなメッセージを大事に受けとめたいと思う。
by KATEK | 2007-02-19 21:20