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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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ベートーベンの音に癒される今日

NHKで放送していたピアノレッスンをちょっと聴いた。
ベートーベンのピアノソナタ30番。

教わっている人の弾いているのはただの音。
教えている人はしらない人だったけれど,まさに音楽を
かなでていた。
音のつながり,間と強弱,息の仕方があきらかにちがう。
音は滑らずとどまらず絡み合いながら進んでいく。
わたしはピアノが弾けないから,勝手に言っているだけだけれど。

全部聴きたくなって,いまCDで流している。
弾いているのはソロモンという人。
ポリー二とどっちが聴きたい?と相方に聞かれ,今日はこちらに
した。
ポリー二のきらびやかな感じはしないけれど,なかなかいい。
(なんて偉そうなこといっちゃって)
おまけに今日はESL63のほう(スピーカー)で聴いているから
なおさらいい。

あぁ,こころが洗われていく感じ。
ピアノの流れに沿って・・・
水の流れでもあり風の流れでもある。ため息でもあるし,ろうそくの炎
のようでもある。微笑みもある。色や空気が感じられる。

今日はMRIの検査にいってきたから,だいぶ緊張した。
頭だけなら何度か経験しているから平気だけれど,今日は
からだごとすっぽりいれられたので,恐怖感が強かった。
閉所恐怖。どきどきして叫びたくなるほど。

だからなおのことピアノの音がここちいい。

今日は映画『愛を乞うひと』をビデオでみた。
うーん。評価は難しい。

原田美恵子(?)が親と主人公(その娘)の二役を演じていた。
母親の暴力の元で育った女性の愛の確認作業を描いた物語。
一人の娘をもつ親となって,早くしてなくなった優しかった父の遺骨を
探す旅。彼女もまた親となって娘と二人暮らしだ。
戦争中の台湾支配のことも関係してくる。

母親の暴力に見かねた父は,弱いからだで娘を連れて出て行く。
(彼は台湾の人だ。)
でも彼は結核で亡くなってしまい,施設を介して,主人公はまた母親の
元で暮らすことになるのだ。
暴力をもういいというほど描く。
暴力を振るう母の心情を描きたかったのだろうか。

わたしは愛をたくさんもらって育った。
でも「いい子」にしていることが条件だった。
甘えたい気持ちやサボりたい気持ちや,怒りをいま取り戻す作業を
私自身がしている。
親となった原田美恵子扮する主人公の今がもっと知りたかった。
子どもの心を取り戻す作業ってむずかしいものだから。
by KATEK | 2005-12-27 20:45