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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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ナチズムの到来

今日はお昼間はあったかくて,今は星が見え
夕方の公園のにおいは朝と違ってまたよくて・・・
自然はわたしたちにいろんなものを与えてくれるのに・・・

障害者自立支援法の成立というのは象徴的な出来事。
前に,『自閉症裁判』という本の紹介をしたことがあった
けれど,障害・ハンディをもっている人たちにはどんどん厳しい
世の中になってくる。

なんでも「自己決定」「自己責任」にしてしまうこの頃。

精神的なハンディをもった人たちも今,早期の退院を迫られ
るようになってきているという。
彼らは,自分で薬の管理ができなきから入院していたり
するわけで,それを放り投げて社会に出し,「事件」をおこす
怖い精神病者のレッテルを貼る。

長期の精神科への通院治療も,今は自治体が負担して
5%程度の自己負担ですんでいる。
けれどもしこの制度がなくなったら,薬は飲めなくなるだろう。
調子が悪い人ほど。

ナチスはまず「精神的に問題あり」と判定した人を
排除・安楽死させていった。
社会的に弱く自己主張ができない人たちは,ことばと力を
もっていないから,つぶしやすい。
ほとんどの「健常者」は自分とは無関係だと思っている。

まさに小泉首相のあの選挙のときの演説も,この法律も
ナチズムとそっくりだ。

『ロべー将軍』という映画だったと思う。
「わたしには関係ないことだと思っていた」と,まさに殺される
直前になって語る場面が出てくる。

でも自分との関係性を突き詰めていくと,
あらゆるもの・ことがつながっていて苦しくなってくる。

上野千鶴子さんは「当事者主権」ということばで,当事者が
声を上げることを大事だとしているが,声を上げられない当事者
がなんと多いことか。

社会的な関係・問題を自分のこととして考えながら
自分がつぶされない方法を探したい。
by KATEK | 2005-11-04 18:53