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日常って、微妙な差異こそ大事かなと思います。


by KATEK
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野口体操の「立つ」ということ

昨日は野口体操の先生のところで,からだほぐしをしてもらいました。
先々週,かなりからだと気持ちの具合が悪かったので,マッサージに
いったもの,先生はからだを触ると,
「ひどいね」と,すぐばれてしまいます。

やってもらっていると呼吸が深くなり,顔の緊張がとれてくるらしく
「やっともどった」といってくれますが,そのときはいつも,
「自分でやらなきゃダメなんだよ。」と念を押されます。

「観念なんてものは状況に巻き込まれるとすぐひっくりかえる。
だからからだで自分のことを,自分の気持ちを確認しなきゃ。
そして自分の足で立たなきゃ。」
そういわれます。

野口体操では「立つ」ということは基本だけれど,目標でもあって,
ずっと追求すべきものとして大事にされる考えでもあるし,動きです。
人に寄りかからず,自分の足が地球と対話して,地球から
エネルギーをもらってくる感じをだいじにしてひとりで「立つ」。
でも,人が近づいてきたり触れられたりしても拒否はせず,反応はしながら
でも足の軸は(腰の軸なんだけれど)いつでももとにもどる。

「ぶらさげ」というかたちがありますが,(まぁ立ったまま前屈するというかたち)
ぶら下がって足と腰は根を張ってうごかず,ひとにからだをふれられたら
その方向と強さに応じてからだが(上半身が)いかようにも動く。
もちろん強くうごかされたら足もその場からは動いてしまうけれど,
ちょうどいいところでまた根を張る。
そして腰はたかーく伸びて,空から引っ張られるように
足の裏やひざの裏もすーっと伸びて,上半身は腰からぶらーんと力をぬいて
ぶらさがる。
こんなことも基本です。

前に先生から坂東玉三郎が,佐渡の「鼓童」という和太鼓グループと
競演するまでの過程,つまりおけいこの様子を撮ったビデオをみせて
もらいました。
本当に「腰」でした。
「鼓動」の演奏も,坂東玉三郎の動きも「腰」がきまらなければ
やわらかくも鋭くも,音もからだも表現できません。

先生には毎日からだをさぐっていくことをなまけるなといわれます。
気持ちのよさの追究なんですが,きびしいです。

気がついたら空が明るくなっていました。
今日の天気はどうでしょう?
by KATEK | 2005-10-15 07:00